飛び降りていないことの証明

つつがなく世渡りさえこなせれば

テキレボ2感想 (1) 自分のブースのこと

■ラッキーバッグについて

 おわびから。ラッキーバッグと『投げたボールは戻ってくる』を同時にお求めになった方の一部に、同じ作品が掲載されている旨のお知らせが漏れてしまいました(Webカタログには記載していました)。もし読んでみて「あれっ?」と思われた方がいらっしゃいましたら、申し訳ありません。
 ラッキーバッグ、用意してよかったな、と思いました。「ためしに」と買ってくださる方、他の本と一緒に買ってくださる方、たくさんいらっしゃいました。どれか一冊でもお楽しみいただけますよう。
 初めてのテキレボ、初めての純文学カテゴリでの出展(文学フリマには「短編」カテゴリがあったので、いつもそれで登録していました)でしたが、予想していた以上に多くの人に本を手に取ってもらえました。ちょっとびっくりしたくらいです。ありがとうございました。

■ブースについて

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 いつもはブースの装飾にはあまりこだわらないのですが、今回は一ブースが幅90cm×奥行90cmだということで、ずっとやりたかったことを実現できました。それは……、

1. 手荷物置き場を設けたい!

 お買い物側の机上に、何も置きたくない! 空けておきたい! ついに実現できました。
 というのは、自分がお買い物に回るとき、必ずもたついていたからです。いくつものブースを順々に巡る。本やペーパーが手に溜まっていく。でも買い物のためには財布を開けてお金を出さなくてはならない。結果、せっかくの本を落としてしまったり小銭を床にばらまいたりと、失敗を繰り返してきました。
 だから、自分のブースに来てくださった方には、「荷物、一回机に置いていいですよ」と言いたかったのです。でも、なかなかできない。自分の頒布物が机一面に並んでいるからです。さすがに「その上に置いてください」とは言えない。結局、「その辺の隙間なら……」と曖昧なおすすめになっていたのです。
 でも今回は、スペースに余裕があります。がら空きです。やった! 布を敷こうかとも思ったのですが、せっかくなのでチャート付のお品書きを大きく印刷して貼りました。
 これで何でも置き放題です。「置いていいですよ」というお声がけもためらわずにできました。財布やスタンプラリーの台紙を取り出す間に他の手荷物を置いていただいたり、お買い物代行サービスの方に購入物の整理をしていただいたり、狙い通り使っていただけて嬉しかったです。本当は、より遠慮なく使ってもらうためには、お品書きも布もなしで机むきだしの方が良かったかもしれませんが。
 でも、このお品書き、やってみると他にも良かったことがありまして……、

2. 自ブースの範囲がわかりやすい!

 机に貼り付けたお品書きは、A4用紙を縦置きに四枚つなぎ合わせたものです。A4用紙のサイズは210mm×294mm。ということは、このお品書きの幅は、210×4=840mm。実際は用紙が重なっているところもあるので、84cm以下となります。
 前述の通り、今回のブース幅は90cmです。一脚の机をお隣さんと半分ずつ使うわけですが、明確にラインが引いてあるわけではありません。このお品書きを机の端から貼ることにより、約84cmの幅がはっきりわかります。これを目安にすれば、自分に与えられた幅をはみ出すことはまずありません。
 もちろんいつもだって、敷布などでわかりやすく分けるので問題ないのですが、このお品書きのいいところは、誰が見ても大体の幅がわかるところです。布の大きさはまちまちですが、A4用紙は常に、誰のものでも同じサイズです。
 ――要は、「このブース、周りのお邪魔になっていないかな? はみ出しているように見えないかな?」とびくびくしてしまう自分の小心が解消されるという、それだけの話なのでした。

3. チャートを見て本を手に取っていただけた!

 おまけみたいになってしまいましたが、これも本当に嬉しかったことの一つです。大きなお品書きを作るなら、本の紹介だけでなく、一種のナビゲーションを載せたいと思いました。かなり真剣に制作しましたが、あくまで感覚に頼ったもので、論理的・心理学的な根拠は全くなかったのですが……。

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 企画などでたまたま立ち寄ってくださった方に、しばらく足を止めていただくきっかけになりました。軽い話の種になったのもよかったです。実際に「チャートで辿り着いたので、じゃあ、この本ください」という方が数名いらっしゃったのは、望外の喜びでした。

4. おつり皿は便利

 ブースに奥行があると、お金のやり取りが大変ではないかと心配になり、100円均一でコイントレー(おつり皿)を用意しておきました。これをブースの真ん中に置いておく作戦です。
 これは大変うまくいきました。実際のところ、本をお買い上げいただく際には自然と立ち上がることになったので、腕をいっぱいに伸ばしてお金を渡すというようなことにはなりませんでした。でも、コイントレーがあることにより、単純に「あれ、もうお金払ってもらったんだっけ?」「さっきの小銭、どこに置いたっけ?」というようなうっかりミスを防げるようになりました。手渡しで十分だと思っていたのですが、道具には理由があるもの、今後は活用します。

5. 手荷物置場のために不便になったことも

 手荷物置場にするスペースを設けたことで、しまったと思うことも一点ありました。自由に取ってもらって構わない無料配布物も、奥まったところに置くことになったのです。訪れた方の一部は、取りにくそうな様子だったり、勝手に取っていいものか迷ったりしていらっしゃるようでした。
 自分が在席していればお声がけのきっかけにもなって、却って良かったと言えなくもないのですが。でも、もっと気軽にもらっていただきたかったので、無料配布物だけは机の際に配置しても良かったかもしれないと思いました。

※おまけ ブースの裏側

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 ブースを反対側から見たところです。卓上見本誌を置いた什器(牛乳パックとガムテープで手作りしました。最大の欠点はかさばること)の後ろにメモを貼りました。特にイベント序盤、「企画? 何のことですか?」という方が大勢いらっしゃったので、これはご案内が必要だと思い、急遽右上のメモを作りました。これについては、次の記事でも少し触れることになると思います。

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 あっち!