飛び降りていないことの証明

つつがなく世渡りさえこなせれば

白菜、蘇る。

 冷蔵庫の野菜室に長く滞在しているはくさいが弱っていた。葉がしぼんでしまい、ちぎり取ろうとすると途中で裂けるように破れてしまう。

 レシピ本の言うことには、このようになった野菜はただ水に浸けておくだけで、生き返るというのである。本当は葉の先までまるごと浸けるのが良いようだが、そこまでの大きさの器がないので(寸胴鍋はあったがあいにく使用中だった)、ボウルに水を張って葉の根元が浸かるようにしておいた。

 一晩経って見ると、お見事、葉は生き生きと立ち上がっていた。ちぎるどころか、自らかたまりから離れようとするほどに反り返っているのだ。こんな簡単に、こんな効果が出るものか、と素直に感心した。こう単純でありたいものだ、

と思った。

 新しいキーボードを手に入れたもので、このような何でもない内容であっても、打つ練習をしたいという思いで日記を書いている。未だに、「Shift+け」で「ろ」が出る仕組みには馴染めていない。