飛び降りていないことの証明

つつがなく世渡りさえこなせれば

2014-10-01から1ヶ月間の記事一覧

共有の弊害

これだけ無数の人と感想が共有できるようになっちゃうと、作り手にとってはハードルが上がるというのを越えて、もはや辛いものがあるんじゃないか。 特に連載物やシリーズ物をやっている人は大変そうだ。例えば連載のミステリ漫画を想定してみる。作者が渾身…

正しく寄り添うためのメソッド

ある夜、急な腹痛に襲われてうずくまっている私の隣で、家人はテレビのバラエティ番組を観ながら笑っていた。この説明だけだと家人が単に非道なことになるので、もう少し補足しよう。私は腹痛を起こした。家人は「大丈夫か」と聞いた。私は「もう少し様子を…

Nothing happened.

小説を書くときに、不自然なところを取り払っていこうと考える。不自然な状況、不自然な会話、不自然な展開。省いて省いて、自然な部分だけを残そうとする。 そうしてできあがった小説は、ついに何も起こらずに終わる。 それでもなお良い小説であることはあ…

名前のないお菓子

少し前、Twitterでこんな意味の文言が流れてきた。「感想とは、その作品から自分が受けた影響を語るものである」 我が意を得たり、と感じたし、また他人がそれを言ってくれて助かった、という思いもあった。 私の場合、小説などの同人誌を読んでその作者に感…

「我」と「吾」

私の中では「我」と「吾」の使い分けは明確です。普通は「我」を使います。「吾」は特別なときだけです。 特別というのは、「吾」を「あ」と読ませて、言葉のリズムを整えたいときです。 なので私の場合、「吾」を使うのはほとんど短歌や俳句の中だけです。…