飛び降りていないことの証明

つつがなく世渡りさえこなせれば

2012-01-01から1年間の記事一覧

宮沢賢治

003 『宮沢賢治』 1896-1933(明治29-昭和8) 読みはじめ:2012年12月17日(月) 朝、通勤電車で 読み終わり:2012年12月22日(土) 夕方、親戚宅から帰る電車で

芥川龍之介

002 『芥川龍之介』 1892-1927(明治25-昭和2) 読みはじめ:2012年12月3日(月) 朝、通勤電車で 読み終わり:2012年12月15日(土) 午前、眼科の待合室で

あとまえ(14) 『劇団パピヨンの軌跡』

大学時代から私の小説を読んでくれている人に、「どうして同じキャラクターでシリーズ物を書かないの」と聞かれた。「答えは長くなるよ」と意気込んだのに、「短めにお願い」とつれないので、仕方がない、簡潔に「登場人物に愛着がないから」と答えた。これ…

これまでの読書

◎かなり・そこそこ読んでいる 芥川龍之介/太宰治/中島敦/志賀直哉/菊池寛/夏目漱石 ○少しは読んでいる 宮沢賢治/江戸川乱歩/坂口安吾/三島由紀夫/泉鏡花/樋口一葉/谷崎潤一郎/稲垣足穂/森鴎外/川端康成/梶井基次郎/夢野久作 △ほとんど・全然…

内田百閒

001 『内田百閒』 1889-1971(明治22-昭和46) 読みはじめ:2012年11月26日(月) 朝、通勤電車で 読み終わり:2012年12月2日(日) 夜、風呂上がりに 何もかも忘れてどこかに行ってしまいたい――と思ったときに、本当に遠くまで行ける人と、どうしてもそれができ…

ちくま日本文学(全40巻)

2012年11月15日(木)、ちくまの公式ページより注文。 20日(火)、届く。 26日(月)の朝、出勤前に開封。読み始める。

当日――第十五回文学フリマのこと

慣れないレポートというものを書いた。ずいぶん長くなってしまった。 あらかじめおことわりしておくと、本の感想はほとんどない。その当日、自分が何をして、何を考えていたかという日記だ。 それでは、下のリンクからどうぞ。 当日のこと(1) エイトメロディ…

当日のこと(3) 50円玉1枚の謎

買った本のことを一通り書いておこう。 シアワセモノマニアの新刊一式。青波さんは言わずと知れた大長編作家――実に様々な意味で"大"長編作家だ――でいらっしゃるけれど、短い話の好きな私にとっては『ハイケイメタファイロマンサー』のような短編集が新刊だと…

当日のこと(2-2) 正解/不正解・合格/不合格

お隣の芦葉さんに、できあがった消しゴムハンコを見せていただいた。初めて作ったとおっしゃっていたけれど、お世辞抜きでよくできていた。字体に味があって素敵だ。 彫ってある言葉は《文ふり》だった。《文フリ》でないのは、《ふ》という文字の複雑さを求…

当日のこと(2-1) 正解/不正解・合格/不合格

開会するなり暇を持て余す。そのために、本に帯を巻く仕事を多めに残しておいた。ブースの中でこのくらいの手作業をやっていると、いい具合に間が持つ。人が来たらすぐ手を止めることもできる。 お隣になった narrative life の芦葉さんは、今回初めて出展側…

当日のこと(1) エイトメロディーズ

珍しく文学フリマ当日のレポートを書く気になっている。3回に分けて書く。途中で飽きたらやめるかもしれない。申し訳ないけれど、本の感想はほとんどないと思う。イベントの感想でさえないかもしれない。要はいつも通りの日記である。 会場に入ってすぐ、自…

あとまえ(23)´ 『劇団パピヨンの軌跡と顛末』

ダッシュ付きの記事である。いつもなら小説の本を書いたとき、本当にあとがきめいたことは書かないようにしている。が、『劇団パピヨンの軌跡と顛末』という本に関してのみ、簡単にその来歴や構想について記しておこうと思った。 ともかく、この話には苦労さ…

今はこれまで

文学フリマお疲れ様でした。ありがとうございました。 今はこれまでですが、今後、本日のことについて以下の目次通りに書く構想があります。 1. エイトメロディーズ 2. 正解/不正解・合格/不合格 3. 50円玉1枚の謎 が、やる前から長くなるのがわかりきって…

11/18文学フリマ【ア-11】ブースについてのお知らせ

2012年11月18日(日)開催の第十五回 文学フリマに出展する【ア-11】ブースについてのお知らせです。 場所は東京流通センター第二展示場Fホール(2階)、ジャンルは「短編・掌編・ショートショート」、サークル名は「ナタリー」です。 主に短編小説を収録し…

あとまえ(23) 『劇団パピヨンの軌跡と顛末』

『劇団パピヨンの軌跡と顛末』 内容について語れることはあまりない。書き終えるまでにずいぶん苦労した。自業自得である。ともかく「けり」がつけられたことにほっとしている。ようやくこの話から手を離すことができる。 お知らせを書いておきます。二年前…

あとまえ(22) 「蛍の光」

「蛍の光」(『ネームプレートテクトニクス』所収) 日本には私小説の文化があるから、読み手はともすれば主人公の中に作者の姿を探したがる。かく言う自分も、そういう方法に傾きがちな読者である。 「蛍の光」という話は、もしかしたら私小説のように読ま…

あとまえ(21) 「ホームスチールテクノポリス」

「ホームスチールテクノポリス」(『ネームプレートテクトニクス』所収) 登場人物の名前は適当に決める。思い付きで命名して、しっくりこなければ変えることもある。そういう「適当」だ。 奇名を用いるのにも、それほど抵抗はない。人の名前を覚えるのが苦…

あとまえ(20) 「煙草」

「煙草」(『ネームプレートテクトニクス』所収) 献辞というものはまだ書いたことがないけれど、もし今回それをするならば、私は確実に「家人に捧ぐ」としなければならない。 五行前に自分が書いた文章も覚えていられない。そうなってみるとわかるが、この…

あとまえの前に

自分で本を作ったあと、その中身にことよせて「あとまえ」というブログ記事を書く習慣がある。 「あとがきとしてのまえがき」の意で、本文を読む前につい見てしまうあとがき――のような文章だ。ネタバレはしたくないし、連想ゲームになるので、結局は本の内容…

白地+タイトルの小説本の見た目を少しだけましにしてみた

自分の小説本を作るときは、素敵な友人に表紙を描いてもらうことが多いです。 ですが、もっと気楽に、ふと思いついたときに1人でも本が作れたらいいなと思い、 今回、新刊の1冊は、表紙を自分で用意してみたのです。 そしてできあがってきた本がこれでした。…

どこかに絶対的なものさしがあって

-------- 「しかし、その測定器の評価が、確かだと云う事は、どうしてきめるのです。」「それは、傑作をのせて見れば、わかります。モオパッサンの『女の一生』でも載せて見れば、すぐ針が最高価値を指しますからな。」「それだけですか。」「それだけです…

誰よりも強く、格好良く、頼りになる

普段は怠け者で人に迷惑ばかりかけているが、 いざという時は誰よりも強く、格好良く、頼りになる ――という設定のヒーローが好きになれなかった。 それでは、いつも真面目で誠実だけど、 緊急時にはあたふたするばかりで役に立たないような人が あまりにも不…

「現代文はどう勉強すればいいですか?」への返事

高校三年生――大学受験生の人から、質問を受けた。「国語が苦手で、特に現代文が全然できないんだけど、どう勉強すればいいの?」 それを受けて、こんな風に答えた。 * 高校時代、私は国語がそこそこ得意でした。そして私の周りにいる友人はたいてい、もっと…

殺しか酒か ――ミステリの道具としてのリュウゼツラン

宮部みゆき「サボテンの花」*1、鮎川哲也「絵のない絵本」*2の内容に触れています。未読の方はご注意ください。作家名等は敬称略とします。 小中学生の頃、ミステリのトリックだけを集めた本を夢中で読んでいた時期がある。その中に、リュウゼツラン(竜舌蘭…

エイプリル・フール!

エイプリル・フール!(形から入る性質) 風で飛ばされてきた風船を拾ったのだ。 車道を転々と転がってきて、たまたま歩道を歩いていた私の近くで動きを止めた。車の前に風船が出てきたら危ないな、と思って、私はそれを拾い上げた。 すると、横断歩道の向こ…

ほろ苦さの中から甘さや辛さやさらなる苦みを

短歌集『さよならが来るのを待っている君へ』(作/鈴木ちはね・三上春海)を、文学フリマで買って、その会場で読んだ。私はひどく心動かされ、短歌の話をしたくなった。本の感想とは言い難い自分語りに、書名を出すのは却って失礼になるかと考えもしたけれ…

即物的な反省だけ

文学フリマありがとうございました。 いいこと、嬉しかったこと、いろいろありましたが、とりあえず即物的な反省だけ。 私は人呼んで〈歩く邪魔者(ウォーキング・アブストラクション)〉である。そう大きくもない段ボールでも、カートに載せて持ち歩くとよ…

いろんな鬼が出てきそう

夢を見た。Twitterの夢だ。連携アプリ認証のところに、〈鬼予測〉という項目が追加されていた。鬼が来そうな発言を呟こうとすると注意コマンドを出してくれるもので、鬼というのはネット用語で「何気ない話題に横槍を入れて炎上させようとする人」のことを指…

フライパンを衝動買い

昨日、家人とスーパーに行ったら、「今日は春の土用の丑だからウナギを食べようよ」とせがまれました。そんな莫迦な、と思ったら確かにその旨スーパーにチラシが貼ってある。もう夏の手前なんですね。 今日は帰路にフライパンを衝動買い。駅に付設したささや…

弁当に罪はないよ

私が最近お弁当を作らないことに関して、家人とディスカッション。我が家では「お弁当を持たせるか、昼食代として500円を支給」というのが基本ルール。家人は弁当を欲しがるのだけど、私は自分で作る弁当があまり好きでない。それで、家人にだけ弁当を持たせ…