飛び降りていないことの証明

つつがなく世渡りさえこなせれば

最高の6月にしようぜ


最高の1日にしようという言葉は、自己啓発系のメディアくらいでしか見かけない気がする。
別に悪いことを言っているわけではないのだ。明るい展望を抱いて、その実現を目指そうという、単なる心持ちの話だ。

通信教育のダイレクトメールは、今はないのだろうか。個人情報の問題などがあったので、現存しているかは怪しい。
勉強を頑張った分だけ成績に結びつき、人間関係やプライベートまで改善されていく、あの夢と希望に満ちた漫画を、現代の子供達は果たして共有しているのだろうか。

振り子の揺り戻しをよくイメージする。
まぶしい前向きさから目をそらしたくて、日陰に留まる。そのうち、ふと光が恋しくなる。

努力が報われない。行き詰まりを感じる。私の好きな人達が、そうした現実を口にする。
だからきっと本当にそういうものなのだろうと思いながら、暗がりから白々しい照明のほうにふらふらと歩いていく。
口先だけのポジティブさでも欲しくなることがあるのだ。
今日から新しい月だ。最高の6月にしようぜ。