飛び降りていないことの証明

つつがなく世渡りさえこなせれば

あとまえ(25) 『今日の続きでありますように』

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 肝心のところを言わないまま、周縁の予告とあとまえ。

 

 私のいないところで出る本だからと、自意識は普段より盛り込んだ。表紙に著者名を入れ、本文には「私」を多用し、巻末にはあとがきを付した。肩の力が入り過ぎた文章もそのままだ。自分は大した者ではない、ということを、心からは認められない私、である。
 本にまつわる内容ではあるが、読書に関する記述はとても少ない。主に取り上げた4冊の内、1冊はそれを読む前に収録文章を書いた。特別に思い入れのある4冊というわけでもなく、こうして選ばれたのはたまたまだ。
 それでもあえて共通点を挙げるなら、これは4冊とも、向こうからやってきた本だ。最初から家にあった本、人から薦められた本、偶然目立つように置かれていた本――いずれも、私が求めて手に取ったものとは言いにくい。それでも、その本のことを思い出せば、それなりのエピソードが紐付いてくる。

 

 この場を使ってお詫びをしたい。印刷後、本文中にいくつかの誤りを見つけたため、冊子には正誤表を挟んである。てにをはの間違いだけなら、乱暴を言えば放置しても良かった。しかし事実関係が間違っている箇所が複数あったため、これに関してはどうしても正さなくてはならないと考えた。申し訳ない。
 特に、書いているときから気を遣っていたにも関わらず、引いた本の題名にミスがあったのは痛恨だった。本のタイトルなんて、大抵は10文字以内、長いと言われるものだって数十文字の世界だ。注意していれば間違えようもない。ないはずなのだが、何と表紙から間違えてしまった。子供のように「だって何回も確認したもん、ほんとだもん」と駄々をこねたい思いだが、そうしたところで字が直るわけでもない。

 

 もう少しましな告知。
 制作した冊子は、2014年5月5日(月)の第十八回文学フリマで頒布されます。わたりさえこの個人誌で、小説ではありません。今回は無料配布です。
 また、多少なりとも内容に関わる予告画像は、現在 note で公開しています。

 

 ところで、いつもは〈ナタリー〉というサークルで出展しているが、今回は不参加だ。記事の最初にも言ったが、私自身、イベント当日は会場にいられない可能性が高い。
 じゃあ、作った冊子はどうするの? どうやって配るつもり?
 誰かが何とかしてくれる?
 誰が?
 ――事が順調に進んだなら、そのうち誰かが教えてくれるでしょう。